これでもピアノ教室なんです

埼玉県草加市にあるピアノ教室のブログです。週1回更新が目標。HPは→http://tonfarbe.jp/

インプットとアウトプット その2

前回記事からエライ時間が経ってしまいました…汗?

楽譜には音符・休符の他に、様々な指示用語(主に記号や曲想や指使い)、速度表示等が書かれています。
クラシック音楽の場合、これらは作曲家の指示というか意志(意思?)なので、守らなければなりません。

ただし、指使いに関しては手の大きさやクセも関わるので、必ずしも守る必要はありません。
あとペダル。楽譜通りに踏むことのほうが稀かも…というくらいです。

曲によっては詩(*歌詞ではない)がついていたり、誰に献呈したとか、作曲された年とか…じつに様々な事が書かれています。

それら全てが、曲に関する情報です。
興味のある方は、本やネットで調べれば楽曲解説が詳しく見られますし、曲ができた時の背景も分かります。
YouTubeやCD等でプロアマ問わず、色々な人の演奏を聴くことも可能です。
いい時代になったもんだにゃ

作曲家が何歳で、どこの町に誰と住んでいて、誰と交流があったとか、どこに出入りしていたとか、当時の流行りや思想等々、様々な事を知ることができます。
まぁ、小〜高校で習ったであろう世界史や日本史と照らし合わせてみるのもいいですね。

そうしてインプットした情報から、こんな感じの曲…と想像できるでしょう。
それを具体的に音にする(アウトプット)ワケですが…ここで問題がいくつか発生します。
私も含め、殆どの人に。

まず、譜読み初期の段階では楽譜通りのテンポでは弾けない♥akn♥
今日はテンポ(速度)について書きます。


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難曲であるほど、両手で弾くことは無理無理。
片手でもゆっくりじゃないと弾けないって事も珍しくありません。

曲のイメージが頭の中ではできあがっても、体が覚えてないのでまず弾けません。
体が覚えるまではゆっくりと繰り返し練習しましょう。
習い始めならともかく、大曲・難曲になると、最後まで通して弾けるようになるだけでも数ヶ月(数年)かかります。

8分音符や16分音符の連続などで難しい所は、リズムを変えた練習なども取り入れましょう。
楽譜通りにそのまま弾くだけでは、いくら練習しても上手くならないことも多々あります。
効率よく上達する練習方法は、レッスン時に講師が教えてくれます。…たぶん。

ただ指が早く動くようにするのではなく、変な姿勢で弾いていないか、できる範囲で気にしてみましょう。
思うように弾けない時は、おかしな姿勢で無理矢理弾いている事が多いです。
そのまま練習を続けても、仮に速く弾けたとて納得のいく仕上がりにはならないでしょう。

部分練習をする時にでも自分の手を見て、変な動きをしていないかチェックしましょう。
譜読み初期ではどうせ速くは弾けないのだから、手を見る余裕も少しはあるはずです。
速く弾けるようになってから直そうとしても、一度クセがつくと後からではなかなか直りません。
慣れてきたら少しずつテンポをあげて、最終的に楽譜の指示の速度で弾けるようにします。

それからリズムが狂うとテンポも狂います。
楽譜に書かれいてるリズムと自分が弾いているリズムが合っているか、よく聞きましょう。
(「聞く」というより、「感じる」と言ったほうが正しいかもしれません)
そのメロディーを歌いながら弾くのも効果的です。

ピアノの練習はそんな事の繰り返しです。
けっこう地味〜に、地道に練習あるのみ。


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ほとんどの曲では始めに速度表示が書かれていますが、「どのくらいのテンポで弾いたら良いのか分からない」という方も多いですね。
これは練習でも本番でも普段の楽しみとして弾く時も、常に自分の弾いているテンポを感じる以外に方法はないです。
先程も書きましたが、歌いながら弾くのが効果的です。
声に出しても出さなくても良いですが。

自分の演奏を客観的に聞くことは難しいのですが、気になる方は録音・録画して自分の演奏をチェックしてみましょう。
ほとんどの場合、想像している演奏ではないです。


例えばある曲に「Andante」と書かれていたとします。
意味は「歩くぐらいの速さ」なので、ゆっくりな曲という事になります。
ところが人によって歩く速度が違うので、歩くぐらいと言っても感じ方も違う。
そのため、同じ曲でも演奏時間が違ってきます。
アンダンテは大体このくらい…と目安はありますが、あくまでも目安。

具体的な数値でテンポが指定されている事もありますが、だからと言って常時メトロノームを使うわけにはいかないし。
多少のテンポの自然な揺らぎがあり、時には部分的に早くしたり遅くしたり。
そういったことで演奏時間が違ってきます。

仕上げ段階に入ったら、今自分が弾いているそのテンポは「Andante」に相応しいものかどうか考えながら弾きましょう。
自分の音を良く聞き(感じ)ながら弾きましょう。
指が動くようになってその曲弾けるようになると、指が動くままに任せて何も考えずに弾く人がいます。

好きな曲を弾いていても、自分で聞いていない(感じていない)のでは台無しです。
音楽って、聞くだけなら何も考えなくてもできますが、演奏は常に色々考えるのですよん。
演奏と観客の相反する二役をやっているようなものです。

<続く>