これでもピアノ教室なんです

埼玉県草加市にあるピアノ教室のブログです。週1回更新が目標。HPは→http://tonfarbe.jp/

ホールに置いてあったピアノの話

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頭が高い!(違

 

前の記事で、途中でやめたピアノの話の続きをば。

インペリアルの幅(間口)が広い理由。

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鍵盤の数が多いのです。

ピアノは88鍵(最低音は白鍵の左端)ですが、インペリアル様は97鍵あります。

通常のピアノよりも黒鍵が4つ、白鍵が5つ多い。これが“皇帝”の特徴です。

 

ちなみに黒塗りなのは、弾くための鍵盤ではないからです。

間違えて弾かないように、あえて黒くしてあります。

黒塗りの部分にもちゃんと弦が張ってありますが、弾いてもまともな音は出ません。

あくまでも88鍵のピアノなのです。

 

弾かない鍵盤をわざわざ作ったのは、最低音(=白鍵の左端=ラ)までキレイに響かせるため…だったかな(曖昧)。

最低音のラとシなんて、低すぎて何の音か分かりずらいですしね。音質もイマイチ。

ド(白鍵の左から3つ目)ぐらいからは分かりますが。

 

端っこのラが何の音か分からないんだったら、「端っこ部分を延長すれば、ラもハッキリ分かるんじゃね?」と言う発想だとか。

記憶違いだったらすみません…。

 

さらに、低音部分が広いという事は、低音が良く鳴るピアノという事です。

そもそもピアノは低音になるほど弦が太くて長いという楽器。

低音に向かうほどに大きな音が出ます。

なのでソロ曲を弾く時は、メロディーを際立たせるために左手は音量に注意します。

 

それがインペリアル様になると、ますます低音が響く。

触っただけでものすごく響くので、他のピアノ以上にバランスに気を使います。

ある意味、弾くのが難しいピアノとも言えます。

運転初心者がポルシェ乗るようなもんです(そうか?)

 

これまでに弾いたことのあるインペリアルは、どれも低音がよく鳴るピアノでしたが、先日コンサート会場で弾いたピアノは高音もこりゃまた良く鳴って、バランスはとっても良かったです。

インペリアルの特徴が消え失せてるとも言える…そういう風に調律したんだろうか?

 

ベーゼンドルファーの音は、深みというか熟成された感じというかが他のメーカーとは全然違います。←製法も他メーカーとは違う。

インペリアルじゃなくても、とても温かみのある音です。いわゆる“癒し系”。

悪く言えば地味なのですが、アンサンブルや伴奏には最適だと私は思います。

 

家に置くにも最適だと思います(願望)。

あまり華やかな音がするピアノは、狭い家だと耳が痛いし。

というか、ココに置きたい(買えない)。

宝くじで高額当選したら、完全防音の部屋を作って置きたいです(妄想)。

 

受験生時代にお世話になった先生のお宅は、ベーゼンドルファースタインウェイチェンバロフォルテピアノが置いてあり、レッスンで生徒が弾くのはベーゼンでした。

すんごい贅沢…残念ながら亡くなられたので、あのピアノはもう弾けません(TωT)

 

今度のコンサートが終わったら、当分ベーゼンドルファーを弾く機会がないでしょうから、じっくり味わって弾きたいと思います。

 

ただし、本番時にそんな余裕があれば。