ホールに置いてあったピアノの話
頭が高い!(違
前の記事で、途中でやめたピアノの話の続きをば。
インペリアルの幅(間口)が広い理由。
鍵盤の数が多いのです。
ピアノは88鍵(最低音は白鍵の左端)ですが、インペリアル様は97鍵あります。
通常のピアノよりも黒鍵が4つ、白鍵が5つ多い。これが“皇帝”の特徴です。
ちなみに黒塗りなのは、弾くための鍵盤ではないからです。
間違えて弾かないように、あえて黒くしてあります。
黒塗りの部分にもちゃんと弦が張ってありますが、弾いてもまともな音は出ません。
あくまでも88鍵のピアノなのです。
弾かない鍵盤をわざわざ作ったのは、最低音(=白鍵の左端=ラ)までキレイに響かせるため…だったかな(曖昧)。
最低音のラとシなんて、低すぎて何の音か分かりずらいですしね。音質もイマイチ。
ド(白鍵の左から3つ目)ぐらいからは分かりますが。
端っこのラが何の音か分からないんだったら、「端っこ部分を延長すれば、ラもハッキリ分かるんじゃね?」と言う発想だとか。
記憶違いだったらすみません…。
さらに、低音部分が広いという事は、低音が良く鳴るピアノという事です。
そもそもピアノは低音になるほど弦が太くて長いという楽器。
低音に向かうほどに大きな音が出ます。
なのでソロ曲を弾く時は、メロディーを際立たせるために左手は音量に注意します。
それがインペリアル様になると、ますます低音が響く。
触っただけでものすごく響くので、他のピアノ以上にバランスに気を使います。
ある意味、弾くのが難しいピアノとも言えます。
運転初心者がポルシェ乗るようなもんです(そうか?)
これまでに弾いたことのあるインペリアルは、どれも低音がよく鳴るピアノでしたが、先日コンサート会場で弾いたピアノは高音もこりゃまた良く鳴って、バランスはとっても良かったです。
インペリアルの特徴が消え失せてるとも言える…そういう風に調律したんだろうか?
ベーゼンドルファーの音は、深みというか熟成された感じというかが他のメーカーとは全然違います。←製法も他メーカーとは違う。
インペリアルじゃなくても、とても温かみのある音です。いわゆる“癒し系”。
悪く言えば地味なのですが、アンサンブルや伴奏には最適だと私は思います。
家に置くにも最適だと思います(願望)。
あまり華やかな音がするピアノは、狭い家だと耳が痛いし。
というか、ココに置きたい(買えない)。
宝くじで高額当選したら、完全防音の部屋を作って置きたいです(妄想)。
受験生時代にお世話になった先生のお宅は、ベーゼンドルファーとスタインウェイとチェンバロとフォルテピアノが置いてあり、レッスンで生徒が弾くのはベーゼンでした。
すんごい贅沢…残念ながら亡くなられたので、あのピアノはもう弾けません(TωT)
今度のコンサートが終わったら、当分ベーゼンドルファーを弾く機会がないでしょうから、じっくり味わって弾きたいと思います。
ただし、本番時にそんな余裕があれば。